
「父親たちの星条旗」のプロデューサーでもあるS・スピルバーグの「プライベートライアン」で、J・カミンスキーによって撮られた戦闘シーンは当時、とてもリアルだと評判になった。
今作でも硫黄島上陸の戦闘シーンはリアルであるようで、イーストウッド自身もそのインタビュー記事で、映画を観た当時大尉だった人に、記録映像を巧く混ぜていると褒められ(実際は使用していない)うれしいことだと言っている。
さてリアルであるかどうかは、私には語る資格がないのだけれど、違和感を感じた点を採りあげたい。それは生首であったり、千切れた手などのカットのことなのだが、どうも作り物じみて見えたのだ。
それがリアルなのかもしれない。実際の生首は、作り物じみて見えるのかもしれない。しかし私は本物の生首を見たことがないからわからない。
ただ一つ言えるのは、リアルなのかもしれないが、やはりそれは作り物なのだ、映画である以上。
つまりあのタイムズスクエアに再現されたハリボテの山となんら変わらない。ただそれよりは出来の良い(よりリアルな)ハリボテにすぎないだけなのだ。
生首などの残酷描写を目にしたとき、イーストウッドらしからぬ直接さに違和感を感じた。「プライベートライアン」以降である本作の戦闘シーンにリアルな描写が求められるのは、避けられないことだし、事実イーストウッド自身もリアルな描写を目指している。がしかしそうだとしても、それは「プライベートライアン」以前の例えば「硫黄島の砂」の戦闘シーン(記録映像が混在)と何ら変わらない、ハリボテにすぎないんだよと告げるために、それらは撮られたように思われるのだ。
この「父親たちの星条旗」という自己言及映画は、劇中の戦時国債キャンペーン・ツアーのように各地でロードショーされ、劇中で人々の戦意を昂揚させたのと同じように、我々観客を熱狂させる。(国債を買わせるかわりに劇場入場券を買わせるetc)
戦時国債キャンペーン・ツアーが、合衆国の捏造であったと語るこの映画自体も、またある種の捏造なのだと語っている。
硫黄島の戦いを描くある種の捏造にすぎない「父親たちの星条旗」につづき、また別種の捏造にすぎない「硫黄島からの手紙」を撮ったイーストウッドは、だからまぎれもなく映画を撮っているのだ。
--こんばんは--
TBどうもです。
私は昔、列車事故の現場を見たことがあり、手首はリアルだったと思います。
まるで作り物みたいだと思ったのを思い出します。
映画のテーマと虚構性に関しては、沢山の映画がジレンマとしてぶち当たってきましたが、この映画のイーストウッドは、ある意味で開き直ってる様にも感じました。
彼の映画は深いテーマ性を毎回持っていますが、どちらかと言うと、内側に閉じた作品が多いですよね。
今回は珍しく、もしかしたら初めての、メッセージ性の強い内容だというのが、この映画を読み解くカギなのかなと思います。
TBどうもです。
私は昔、列車事故の現場を見たことがあり、手首はリアルだったと思います。
まるで作り物みたいだと思ったのを思い出します。
映画のテーマと虚構性に関しては、沢山の映画がジレンマとしてぶち当たってきましたが、この映画のイーストウッドは、ある意味で開き直ってる様にも感じました。
彼の映画は深いテーマ性を毎回持っていますが、どちらかと言うと、内側に閉じた作品が多いですよね。
今回は珍しく、もしかしたら初めての、メッセージ性の強い内容だというのが、この映画を読み解くカギなのかなと思います。
by: ノラネコ * 2006/11/01 00:18 * URL [ 編集] | page top↑
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>ノラネコさん、コメントありがとうございます。
やはり「硫黄島からの手紙」を待たないといけないのでしょうかね。今からほんとに楽しみです。
>ノラネコさん、コメントありがとうございます。
やはり「硫黄島からの手紙」を待たないといけないのでしょうかね。今からほんとに楽しみです。
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今回、読ませて頂いて、何故か昔見た新聞記事(朝日だったと思います)を思い出しました。
ヨーロッパの北の海でロシアの原潜が沈んだ記事でした。
もちろん、深海に沈んでる潜水艦ですから、写真は撮れません。
それで新聞には想像図として立体的に描いたイラストが載っていました。
細かい事をほじくって文句を言うつもりは無いんですが、何かヘンな感じがしました。
「深海で起きている事なので、ホントの事はわかりません。」
と書くべきじゃないかと思ったからです。
ここ最近起こった事を何か形にするのは難しい事なんですね。
すいません、長文で。
今回、読ませて頂いて、何故か昔見た新聞記事(朝日だったと思います)を思い出しました。
ヨーロッパの北の海でロシアの原潜が沈んだ記事でした。
もちろん、深海に沈んでる潜水艦ですから、写真は撮れません。
それで新聞には想像図として立体的に描いたイラストが載っていました。
細かい事をほじくって文句を言うつもりは無いんですが、何かヘンな感じがしました。
「深海で起きている事なので、ホントの事はわかりません。」
と書くべきじゃないかと思ったからです。
ここ最近起こった事を何か形にするのは難しい事なんですね。
すいません、長文で。
--お知らせ--
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
映画「父親たちの星条旗」もとりあげました。
コメント欄は、寄せ書きのようになっています。
一言コメントに参加してみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
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>サカモさん、コメントありがとうございます。
確かゴダールだったと思うのですが、血の描写の批判をうけて、映っているのは血ではなく、ただの赤い絵の具だと言ったというエピソードが思い返されます。
たかが映画ということですね。
>サカモさん、コメントありがとうございます。
確かゴダールだったと思うのですが、血の描写の批判をうけて、映っているのは血ではなく、ただの赤い絵の具だと言ったというエピソードが思い返されます。
たかが映画ということですね。
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一枚の有名な写真がある。太平洋戦争の激戦地、硫黄島の擂鉢山の山頂に、星条旗を突き立てる6人のアメリカ兵を写したものだ。1945年2月23日にAP通信のジョー・ローゼンタールによって撮影され、ピューリッツァー賞を受賞 ノラネコの呑んで観るシネマ【2006/11/01 00:13】
戦争を終わらせた一枚の写真。その真実。クリント・イーストウッド監督・硫黄島2部作のアメリカ側から描いた作品「父親たちの星条旗」(脚本・ポール・ハギス)を見た。注・ラストシーンに触れています。製作・S・ 映画雑記・COLOR of CINEMA【2006/11/01 00:28】
「プライベート・ライアン」で戦死した狙撃兵バリー・ペッパーの亡霊にとりつかれた3人の兵士の物語であった。 冷たい走り【2006/11/01 07:38】

