撮影監督の映画批評

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「Love Letter」(岩井俊二)

 DVDにて、どれだけぶりだろうか再見。
 渡辺博子(中山美穂)に促されて、藤井樹(中山美穂)が過去を回想し、中学生の樹(酒井美紀)と、同姓同名の樹(柏原崇)のエピソードが描かれていく。
 この映画の妙味は、回想される過去の樹をあきらかに彼を意識しているように描きながら、回想する現在の樹はまるで記憶喪失にでもなったかのように、彼への恋心を否定しつづけるという不可解な点にある。照れだとか、博子への遠慮でもなく、思い出していくことで修正することもなく、いっさい迷うことなく、否定する。
 回想ではあきらかなことであるのに、回想あけの樹には受け入れることができない。
 その樹と、恋人の死はあきらかなことであるのに、受け入れることができない博子が重なる。
 なぜか忘れてしまっている樹は、死んだことを受け入れられない博子なのだ。だから一人二役でなければならない。
 ラスト、図書カードの裏に描かれた画を見る樹は、ただ彼の一方的な想いに気づいて感動しているのではない。そこではじめて自分の彼への想いもいっきに蘇ったのだ。もちろんそれは博子が、彼に別れを告げることができたからである。
スポンサーサイト
  1. 2011/03/03(木) 15:59:39|
  2. 映画感想
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<「お家をさがそう」(サム・メンデス) | ホーム | 「トスカーナの贋作」(アッバス・キアロスタミ)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pointbreak.blog66.fc2.com/tb.php/307-78650fa3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

著書

プロフィール

中澤正行

Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

Follow Me on Pinterest

メールフォーム

お問合せはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

全記事(数)表示

全タイトルを表示

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。