撮影監督の映画批評

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「ソルト」(フィリップ・ノイス)

 イブリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)は立ち去るたびに、なにかしら(変装のための衣装)拝借していく。振りつけられた動きのように、手にするものを見ずに奪う。この往に掛けの駄賃が、シーンを閉じ、ソルトがその衣装を纏って出てくる次のシーンへの橋渡しをするアクセントになっている。
 他にも両手に持った手榴弾をターゲットを見ずに投下したりと、数々の一瞥もせずになされる流麗なアクションは、見得にも似て(それゆえ度々スローモーションになる)、我々観客をわくわくさせる。しかもその所作は、ほとんどの映画がそうであるように主人公にしか許されない。なぜだろうか。
 主人公が一瞥もしないものこそ観客は見るのであり、いわば一瞥もしない主人公のかわりに見届けるといったかたちでコミットするのである。あるいは主人公の体感を視覚を通して追体験しているともいえる。つまり我々観客は見ていながら見ていないのだ。
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  1. 2010/09/10(金) 21:50:23|
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Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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