撮影監督の映画批評

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「The invention of lying」(リッキー・ジャーベイス)

 (ネタバレあり)
 嘘のない世界で、主人公マーク・ベリソン(リッキー・ジャーヴェイス)だけが嘘をつけるようになったという嘘の話=フィクション。
 マークは映画会社に勤める脚本家なのだが、その世界の映画は全てドキュメンタリーということになっていてマークら脚本家が書くのも創作=嘘の話ではない。このあたりは「ギャラクシー・クエスト」(ディーン・パリソット)で「嘘」の概念が無いサーミアンが、テレビ番組『ギャラクシー・クエスト』をドキュメンタリーだと信じ込むのに似ている。
 「The invention of lying」の「嘘」の概念が無い世界の人々は、嘘がつけないので本当のことしか言えない。しかし嘘がつけないだけで、本当のことを言わなければならないというわけではないはずであるのに、登場人物は黙るということを知らない。このあたり曖昧に処理されていて、首をかしげるのだが、その素っ恍けかた(嘘のつきかた)が徹底していて逆に感心する。
 一人嘘がつけるようになったマークは、人々にいい嘘を吹き込み幸せにしていく。このあたりは、「恋はデジャ・ブ」(ハロルド・ライミス)で一人同じ日を繰り返すビル・マーレイが、人々に善行を施すのに似ている。
 
 さて結末である。アンナ(ジェニファー・ガーナー)に対するマークは、すんでのところで嘘をつかない。2度目でアンナがそのことに気づきハッピーエンド。
 嘘をつかないという選択は、嘘がつけないとできない。
 唯一嘘をつくことができる人物は、唯一嘘をつかない人物である。
 嘘はつくために必要なのではなく、つかないために必要なのだ。
  
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2010/04/08(木) 20:30:27|
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著書

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Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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