撮影監督の映画批評

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「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(デヴィッド・フィンチャー)

 (ネタバレ注意)
 映画は、年老いた姿でうまれ成長とともに若返るベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)と、幼なじみのデイジー(ケイト・ブランシェット)の二人の人生を軸に描かれる。
 ベンジャミンの逆行する数奇な人生ゆえに、デイジーの数奇ではない人生と重なる時間は短い。
 老いていくデイジーと、若返っていくベンジャミン、お互いが追いつき、ほぼ同じ年齢の二人が、ダンス教室の鏡の前に立つ。現在の二人をおぼえておきたいと鏡を見るとき、二人が見ているのはそれぞれの姿なのではない。鏡に映っているのはそれぞれの姿であるにもかかわらず、彼ら(そして我々観客)がそこに見るのは二人の関係なのだ。そこで告げられる妊娠。

 二人の人生は、ジッパーのように一つになることはない。ただボタンをとめるように交わる。

 ベンジャミンにピアノを教えた老婆は、若返ることは愛する人に先立たれるということだと言った。しかし、そうだろうか?
 確かにベンジャミンは若返っていくが、その最期はデイジーに看取られたではないか。
 ベンジャミンの数奇にもみえる人生は、我々の数奇ではない人生の寓話である。
 我々はベンジャミンのように若返っていくことはないが、ボタンをとめるようにしか他人と交わることができないのは同じ。
 ちょうど、7回カミナリに撃たれたことがあると語る老人とカミナリの出会いのように、一つ一つボタンをとめるように、人と出会い別れていくのが我々の数奇な人生なのだ。
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2009/04/05(日) 00:15:13|
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著書

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Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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