
(ネタバレあり)
友人をつくる為に奔走するフランソワ(ダニエル・オートゥイユ)。
実は自分は友人をつくる方法を知っていて歯がゆい思いで映画を観賞していた方も、なかにはいらっしゃるのかもしれないが、われわれ観客は少なくともフランソワの方法で友人をつくることができないことだけは知っている。だからフランソワを笑うことができる。
すでにブリュノ(ダニー・ブーン)という友人ができているのにもかかわらず、それに気づいていないことも、われわれは知っているのでさらに可笑しい。
ブリュノもまた、答えを知っているのにもかかわらず緊張のあまり答えることができず念願のクイズ番組出場を逃してきている。
すでに手にしているのにもかかわらず、それに気づくことのできない二人の話。
フランソワの証明(ブリュノは自分の為に危ない橋をわたってくれた)。
共同経営者のカトリーヌ(ジュリー・ガイエ)が、10日以内に友人をつれてくるという賭けをした時点ですでにあなたは負けていたのだと喝破するのだが、さて本当にそうなのか?
もしそうなら二人がともだちになれたのは、いつ?
カトリーヌが言ったように、友人を証明だてること自体がその反証になるのだから、あの時点で二人は友人ではなかった。少なくともフランソワはブリュノを友人として見ていなかったということになる。だから壷の一件は、ともだちどうしのケンカではない。ともだちではない証明なのだから。
しかし、ラスト二人の友情からふりかえれば、あれは、すでに、ともだちどうしのケンカなのだ。その時はともだちどうしのケンカではなかったものが、ふりかえってすでにともだちどうしのケンカになる。
つまりさかのぼってしか名付けえないのが(出会った時からか、いつの間にかとしか答えられないのが)、ともだちなのだから。
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