撮影監督の映画批評

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「エディット・ピアフ 愛の讃歌」

エディット・ピアフ 愛の讃歌

 日本人撮影監督永田鉄男氏による撮影が素晴らしい。揺れ動く手持ち撮影と、ステディカムによる流麗な移動撮影との択一が的確。
 衆目の一致するところだと思うが、マルセル・セルダン(ジャン=ピエール・マルタンス)の事故死を知らされるシーンの長まわしは本当に見事である。それにしても欧米には実に優秀なステディカムオペレーターがいるものだと感心しきり。

 肝心のストーリーはといえば、団子の串刺しと言われるエピソードの羅列でしかなく、ストーリーが語られるだけでそこにプロットがない。(つまりエピソード間の因果関係がない)

 聖テレーズに祈ったことで視力を回復したエディットは、聖テレーズに庇護されているのだと信じ続け、父親がサーカスを離れるところや折々で願いごとをするのだが、全てが叶うわけではない。それでも信じ続けるのは、やはり視力が回復したことが大きく、そのただ一度の成就を担保にすがりつく。それは死ぬ間際にフラッシュバックする両親と重なる。エディットにとって、良い両親として少しも描かれてこなかったのに、ここにきてフラッシュバックされる両親は、エディットにやさしい。気まぐれで見せたやさしさだけで、両親を肯定して死にゆくエディットが哀しい。



 
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テーマ:ミニシアター系 - ジャンル:映画

  1. 2007/11/11(日) 23:20:20|
  2. 映画感想
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中澤正行

Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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