
毎木曜日に面会する死刑囚ユンス(カン・ドンウォン)とユジュン(イ・ナヨン)。
面会室の長テーブル越しに対峙する二人を、様々にアングルを変えながらカットバックするカメラ。
そのアングルの選択は恣意的に感じられ、ただカットバックするだけでは退屈してしまいかねないのを嫌ってのことでしかないように思われた。そうだとしたら、その意に反して退屈な映画なのかもしれないと思い始めた頃、反目しあう二人の垣が取れはじめ、その瞬間ユジュンの背後に雪を見たユンスが立ち上がり、窓際から外を眺める。誘われるように立ち上がり、ユンスと肩を並べ窓外の雪を見るユジュン。それまで対峙し反目しあっていた二人が、初めて肩を並べ等方向を見る、その姿をフレーム内フレーム(窓枠)に縁取らせる。
心を通わせていく二人は、対峙するようでも、対峙していない。生きるという等方向を見て並走する。そのように描写されていく。
毎木曜の長テーブルの面会室ではなく、ガラス越しの面会でユジュンが心開くのもそうだ。二人は対峙しているようで、ガラスに映ったお互いと等方向を見ているように撮られている。
ユジュンが、ポラロイドで外の世界を写していく。長テーブルの面会室でその写真を見せるユジュン。二人は対峙しているようで、同じ外の世界を見ている。被写体に向かってシャッターを押すユジュンと、その写真を見るユンスは、時間を隔てて同じものを、等方向を見ている。
ラストの死刑執行で、マジックミラーによる映りと透過は、ユンス側には与えられないのが哀しい。さらにはカーテンが引かれることでユジュンもユンスの像を失う。
語り口と語られるものが、見事に一致している。
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