撮影監督の映画批評

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「ダイ・ハード4.0」と例えば「昭和残侠伝 死んでもらいます」

die hard 4

 デジタル対アナログの戦い。
 1作目の「ダイ・ハード」が1988年の公開ということだから、1作目からは20年近く隔てての最新作となる。
 この間の撮影事情というのも、世情となんらかわりなく日々デジタル化が進み、いまやデジタル処理を施していないカットは1カットも見当たらないというところまできている。まさにデジタル対アナログの様相を呈しているのだが、もちろんアナログは劣勢である。
 フルCG作品では、デジタルの完勝なのだし、「ゾディアック」や「アポカリプト」などHD撮影の作品も確実に増えてきている。
 
 そんな撮影事情の只中、アナログ/刑事がデジタル/テロリストに立ち向かうという映画が本作である。冒頭からずっとデジタルの恩恵がなければ、ありえないカットの連続でアナログ/マクレーンは劣勢。これは、語り口と語られる内容が(たまたま?)一致しているからいい。
 もちろんその後マクレーン/アナログは攻勢に転ずるのだから、それをどのような語り口で見せてくれるのか?それが問題なのだ。
 アナログの攻勢をデジタル処理で語るようでは如何なものかと。しかし一体どうやって?

 「ダイ・ハード4.0」が巧いのは、アナログがデジタルに勝つというストーリーになっていないところ。
 一見、デジタル対アナログという構図のように思われるが、デジタル対アナログ+デジタルなのだ。
 単身乗り込もうとするマクレーンに、自分も一緒にいくと告げるハッカーのマット(ジャスティン・ロング)。この任侠映画の殴り込みにも似たシーンこそが、現在の撮影事情を見事に描き出している。アナログだけでは、今や語ることができないところまで来てしまった。しかしあくまでデジタルは、アナログに突き動かされるものであって、マットがマクレーンに憧れるようにアナログに憧れるのがデジタルなのだ。
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テーマ:ダイ・ハード4.0 - ジャンル:映画

  1. 2007/07/12(木) 13:23:18|
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中澤正行

Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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