撮影監督の映画批評

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「GHOST TOWN」(デヴィッド・コープ)

 映画は映画館で、と思ってはいても、しばらく映画を観れない環境にあったことと、先行上映の誘惑に勝てず、機内の小さなモニターにて観賞。
(ネタバレあり)
 「ゴースト ニューヨークの幻」(ジェリー・ザッカー)のウーピー・ゴールドバーグを主人公にしたような、あるいは「シックス・センス」(M・ナイト・シャマラン)のハーレイ・ジョエル・オスメントを主人公にしたような、つまりはゴーストをではなく、つきまとわれる側の生者を主人公したストーリー。
 まず歯科医バートラム・ピンカス(リッキー・ジャーヴェイス)の度を超した非社交性が描かれる。その極端なまでの人嫌いには何か仔細があるにちがいない、どうやらそれを克服する成長譚であるようだと観客に先取らせる。
 グウェン(ティア・レオーニ)には、退屈な話だからと過去を話さない。思わせぶりに伏せられる話が退屈なわけがない、余程のことがあったに違いない、と真相への期待は否応無しに煽られる。
 グウェンが死別した夫フランク(グレッグ・キニア)に浮気されていたことをバートラムに話すと、ついに彼もその過去を話すのだ。
 浮気され去って行かれただけの話。
 本当にありふれた退屈な話。
 しかし、だからこそ良い。
 大した話ではないその話こそ、バートラムにとって大したことであり厭世的にもなることなのだ。人が心を閉ざすのに、誰もが納得する事実が必要なわけではない。
 
 が、そんなことは誰もが経験的に知っていることではないか。
 この脚本が秀逸なのは、その退屈でしかない話を、退屈な話なんかじゃないと、彼女に言わせているところにある。
 つまり、どうしても観客に退屈な話だと思わせなければならなかったのだ。なぜなら退屈でしかない話を退屈な話じゃないと言えるのは、グウェンだけなのだから。
 
 
 
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2009/01/25(日) 11:54:54|
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  4. | コメント:1

著書

プロフィール

中澤正行

Author:中澤正行
撮影監督

主な作品
2006「天使の卵」
同年 第50回三浦賞受賞
2008「あの空をおぼえてる」

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